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最先端の哲学 No8

「よくわからない」という思考の無政府状態は理性が後退した状態のことです。

それでこの無法地帯と化した空白に現れるのは、無責任なマイナスの想像力が拡大、膨張してその空白を埋めます。

答え(未来の結果の判明)のない宙ぶらりんの状態(不安定な状態)のため、そこに強い不安(二次的ストレス)が発生します。

この場合の「よくわからない」とは未来の事柄です。

すべてのものは未来の事柄になるのです。

これをまとめますと、次のようになります。

「よくわからない」⇒「想像力の拡大」⇒「二次的ストレス(強い不安)」

例えば今まで経験したことのないような仕事をするという場合「よくわからない」部分が多いから、その部分に関して情報不足となり理性(頭脳)がどう判断していいのか迷い(後退して)「想像力の拡大」が起こって、疑心暗鬼になり、「もし失敗すれば致命的な評価を受けるのでは?」「この仕事は自分には不向きなのでは?」などと、

いろんな方向へ想像力が膨らむようになり、「二次的ストレス(強い不安)」が起こります。

しかし仕事の内容の「よくわからない」部分を理解するように努めれば、理性が判断力を回復するため(材料が与えられるため)これが歯止めになって「想像力の拡大」は

消滅(軽減)し「二次的ストレス(強い不安)」も消滅(軽減)することになります。

つまり「拡大」「二次的」「強い」というワードが消えてしまうと言うことです。

 

例えば会社の上司が自分に対して非常に不機嫌で、その原因が「よくわからない」ような場合、家に帰ってからも自分を納得させるような情報がないため、「想像力の拡大」が起こり「自分が気ずかないところで何か失敗したのでは?」

この上司の下では出世は望めない。」などと理性の歯止めがきかず、おおげさに想像力がふくらみ「二次的ストレス(強い不安)」が生じます。

ところが何かのキッカケでその原因がわかれば(正しい情報が入ってくれば)理性の回復によって「想像力の拡大」は軽減され、「二次的ストレス(強い不安)」も軽減されます。

たとえその結果の内容が自分にとって不本意なものであったとしても、理性が情報を得ることで、つぎに取るべき対策が準備され、これが歯止めになって「想像力の拡大」は消滅し「二次的ストレス(強い不安)」は軽減されます。